自宅にて明け方まで仕事をしていたのだが、寝込んでいた居候の様子がおかしくなったので、朝もや煙るなか救急外来に連れて行った。
ここに来たのは2回目だ。1度目は、真夜中にネコを追いかけていて部屋の角に小指をぶつけて折った時。あのとき自分の他にいた患者は、酔っ払って歩いていたらひき逃げされたんだよーとヘラヘラ笑う若者と、おでこのおできが破裂して流血している女だった。
3人で並びたくなかった。
居候はインフルエンザだった。ガクガク震えながらも腹が減ると、3時間ごとに飯を要求してくる。驚くべき身体。