夏休み4

5日目

あたまがよさそうなビジネスマンばかりが
泊まっているコンヤのホテルを出発

着いたのは奇岩の国 カッパドキア

これはジブリの世界か それともアタゴオル
とにかく広い
街ひとつが 奇岩でできている

もちろん今でも
穴をあけて中でくらしている人たちが居る

イスラム勢力から逃げだしてきた
隠れキリシタンたちは
電気などない時代に 地下8階まで堀り 生活していた

現在下りていけるのは 地下4階まで
マグライト片手に下りていくと
そこは ドラえもんの「アパートごっこの木」にそっくりな世界だった

今夜の宿は洞窟ホテル
ガイジン向けの それは素晴らしい作り
部屋の前にはプールとプールバー
その後ろには 見わたす限りのカッパドキア

料理もすばらしく
心配だったデザートも 文句なしどころか
日本でもこんな美味いケーキ食ったことねーよ
と 連れはデザートだけで3皿おかわりし
クッキーをナフキンに包み こっそり持ち帰る

日が暮れて私が熱望していた
メブラーナ教のセマー(グルグル周る祈り)を見に出発

夜のカッパドキアは驚愕の美しさ
奇岩はライトアップされ 窓からも光がもれ
巨大ビルサイズの素焼き陶器照明のよう
バスは室内灯を消し 恐ろしいくらいの景色を堪能した

15年前に荒俣先生が深夜番組で説明していたのを見て以来
見たくて仕方がなかったセマーは
まわりつづけて トランス状態になる
という とんでもないイスラムの祈り方
メブラーナ教の5人は40分間回転しつづけ
その間 半眼だった

ホテルに帰り
プールバーにて1杯と向うと
そこに居たホテルのマネージャーにつかまり
トルコの泡盛ラク」をおごられる

2時間ほどマネージャー君とバーテンとあそぶ
おたがいの免許証を見せ合い
「今とぜんぜん違うじゃねーか!」と爆笑

バーテンは頼んだ酒を結局くれなかったが
トルコでタダ酒いっき飲み

おわかれを言い就寝に向うと
ホテルはすでに真っ暗になっていた