TOP10を読んだよ


この人が原作者のアラン・ムーアさん。

RHYMESTER宇多丸師匠が
「この顔のプリントのTシャツが欲しい」と言ってましたが、
ほんとうに本人の面構えがステキすぎます。

蛇神グライコンを崇拝しているとWikipediaに書かれていますが
たしかムーア自体は「産業革命以前のイギリスで文明が止まっちゃえばいい!」
なんてことを言ってる、ステキ革命オヤジ。*1


そして今回のTOP10ですが、またまた面白い。
スーパーパワーを持った人間だらけのハイパーすごい都市「ネオポリス」で活躍する
第10分署の通称「TOP10」の面々の、たいへんな毎日が
あいも変わらず、こまかーい絵でビッシリ描かれております。


ムーアが「ホミサイド/殺人捜査課」や「NYPDブルー」など刑事ドラマのファンだそうで、
アメリカンドラマのように、めまぐるしい日常が描かれています。
TOP10の面々もスーパーパワーを持っているのですが、
そこはウォッチメンやバッドマンと同じく、精神面はふつうの一般人。
疲れることもあるし、飲みに行くこともある。
人種差別もあれば、家族の介護が日常のやつもいる。


でも舞台はハイパー都市。
おっかけなくちゃならない事件や犯人は、スーパーパワーがからんできます。
精神病院を抜け出したサイコキネシス持ちのサンタクロース。*2
神様だらけのバー「GOD」では「聖☆おにいさん」ばりに神話そのままの殺人事件。*3
などなど、とんでもない事件ばっかりで、みんなヘロヘロ。


そして、どんな小さなコマにも、どんな小さい脇役にもアメコミパロディが満載!
あれ?この人ロビンに似てないか?
どう見てもチャーリーブラウン…ってことは横にいる犬は…
しまいにはナイトオウルとロールシャッハがこんなとこに!


バーのラクガキやホームレス一人一人までパロディが満載で
その一つ一つがストーリーと絡んでいて、わらえることこの上ない。

話の主軸となっている連続殺人事件が完結されるという
9月発売予定の2巻がたのしみです。

トップ10 (AMERICA’S BEST COMICS)

トップ10 (AMERICA’S BEST COMICS)

*1:Vフォーベンデッタ読め

*2:爆笑した。

*3:ここではやっぱりクトゥルーネタもあり。